【使える経営学2-14】理解のメカニズム―暗黙知―

研究室でおしゃべり!ラジオde経営学

13-01-2023 • 32 mins

【テーマ】

「理解」できていることがなぜ重要なのか?どのような状態のことを指すのか?

暗黙知の概念をもとに紐解いていきます。


【内容】

・おさらい…優秀な人はどのような人なのか。自律性、創造性において大切なのは理解。

→理解できているからこそ自分事としてとらえ、自ら行動しようと思える。

・マイケル・ポランニー…暗黙知

包括的理解をしている状態(完璧にわかっている)=暗黙知を獲得している状態。

・近接項(近位項)と遠隔項(遠位項)。

→近い物と遠い物の立体的な見方が、理解。

・手元に来る情報を通じて、向こう側に何があるのか想像している。

・包括的な理解ができるときには4つの特徴がある。

① 機能的側面:近接項から遠隔項へ意識を向けている(焦点を当てている)。

② 現象的側面:遠隔項に気付いたからこそ近接項に何があるか気づける。

③ 意味論的側面:近接項から遠隔項に注目することによってはじめて近接項が意味を持つ。

④ 存在論的側面:近接項と遠隔項の間に打ち立てられる関係性。

・問いと仮説で考えること。

→なぜそうなのかを問うて、その源泉に気付けることが理解。

→近接項を発見していないと理解とは呼べない。

→問わなければわからない。「知っている」のは見ているだけ。

・近接項と遠隔項を往復した状態が包括的理解=暗黙知を獲得している。

【参考文献】

・マイケル・ポランニー『暗黙知の次元』(高橋勇夫訳)ちくま学芸文庫,2003年

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【関連エピソード】

【使える経営学2-10・2-11】組織的知識創造(1・2)


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佐藤大輔(北海学園大学 経営学部・教授)

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