44: 世界中で最も快い、大切な響きを持つ言葉

ビジネス達人の教え

16-06-2022 • 18 mins

皆様にとって、世界の言葉の中で最も快い、大切な響きを持つ言葉は何でしょうか。

先日、某ラグジュアリーブランドのイベントにご招待をいただきました。

さすがに、ラグジュアリー、ハイエンドブランドのスタッフの方々、その「別格」なサービスに感動をしました。

その一つは、私を名前で「ささきさま」「ささきさま」と何度もお呼びくださることでした。本当に素晴らしい空間を肌で感じることができ、改めて名前をお呼びすることの大切さを感じました。デール・カーネギーは、「名前」は当人にとって最も快い大切な響きを持つ言葉である。と言っています。

さて、名前を呼ぶ事に関するコスト!?いくらでしょうか。

もちろん、、、ゼロ円ですよね。それでいながら、これだけのスペシャル感を感じられるであれば、やはり、率先してお名前を呼んでいこうと思ったことを改めてリマインドされました。

このエピソードをお聴きになり、お客様のお名前を憶えて使う事ができるのは、ハイエンドブランドならではだからでしょう。と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

先日、カジュアルなジュースやさんが、近所にオープンして、よく利用するようになりました。

スタッフの方から自ら自己紹介をしてくださり、私のお名前をきいてくれました。名刺を出したわけでもないのに、次回そのお店に行った際に、私の名前を覚えて居て下さり、名前で呼んでくださいました。

「佐々木さん、こんにちは。」名前を呼んでいただいただけで、その場がスペシャルな素敵な空間になる体験をしました。

さて、お名前を憶えて使う際に、大切なポイントはなんでしょうか。機械的にお名前を呼びさえすればよいということではない。ということは皆さまもお分かりだと思います。

お名前を憶えて使う際に大切なポイントについてお話しをする前に。なぜ私たちはお名前を憶えて使ってもらうと嬉しい気持ちになるのでしょうか。弊社のトレーニングでも、このトピックについてディスカッションを行います。

お名前を憶えてくださるという事自体、私たち一人ひとりに真の関心を向けてくださっていると感じます。相手が誠実に関心を寄せてくださっているかどうか。。。ということは、私たち人間は敏感に感じ取ることができるのです。名前を憶えて使うだけで、1000の言葉であなたを大切に想っています。という事伝える以上の沢山のポジティブなメッセージを伝達できることができるのです。

名前を覚えるにあたり、簡単なポイントをみていきましょう。

  1. 心から耳を傾ける。単純なことに聞こえるかもしれませんが、しっかりとお名前を聞きとり、耳に覚えさせましょう。その瞬間に覚える!という覚悟で聴くという事に真剣に取り組んでいらっしゃる方はどれくらいいらっしゃいますでしょうか。

それでも聞き取れない場合もあると思います。相手に関心を向けているからこそ、もう一度相手の方にお名前をお聴きしましょう。

ちなみに、、、逆に、自分の名前を伝えるときはいかがでしょうか。名前をはっきり言うことを心がけていらっしゃる方、意外に少ないように思います。私の名前も聞き取りづらいので、特にお電話だと「ささきしず」さんですか?と聞かれることがあります。この経験から、名前を間違えられて、寂しい想いをする方のお気持ちもよーーーーーく分かります。そして、聞き直さなくてはならないお相手の方に気まずい気持ちにさせないためにも、はっきりと名乗りましょう!

私たちのトレーニングでも、3Psを使った自己紹介を練習します。3psとは、3つのPです。ポーズ、パート、パンチの「p」です。お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、私は自分の名前を名乗るときは、自己紹介の方法、3Psを使います。ポーズで間をとり、パートで苗字と名前をしっかりと分けて、パンチで名前を力強く伝えるようにしています。私も最初は不自然に感じましたが、私がこれだけはっきり発音しても、それでも聞き返されることがありますから、普通の方でしたらやりすぎ。ということはないようです。「こんにちは(ポーズ)。私は(ポーズ)佐々木(ポーズ)千鶴と申します」。という感じですね。

2.相手の印象を持つ。身体的な特徴(身長などの体格、髪の色、ボディ・ランゲージ)を覚えるようにしましょう。その印象、行動、見た目を名前と関連付けます。(たとえば、ほぼ駄洒落のようですが、、、ささっと仕事を片付ける佐々木さんとか、チーズ好きな、ちづさん。)。

3. 反復する。名前を何度か復唱し、頭の中にピン止めします。「私は名前を覚えるのが得意。この方は佐々木千鶴、佐々木千鶴、佐々木千鶴、覚えた!」などと、自分自身に言い聞かせてみてください。

4. 会話中に相手の名前を何度使う。イベントで初対面の時など、質問をする際に「ささきさん、ささきさんは、今日、このイベントにどうして参加されたのですか?」と、お相手の方のお名前を呼んでみます。誠実に相手の方のことを思い、自然でさりげないタイミングでその方のお名前をお呼びすることが大切です。

5.  連想する。カラフルで動きのある、誇張したような画像を脳に焼き付けましょう。大げさであればあるほどなおのこと脳に絵記憶されます。誇張した画像を連想できるようにしておくと記憶を脳から取り出しやすくなります。例えば、私であれば、、、皆さん、チーズを思い描いてください。どんなチーズですか?例えば、とてつもなく大きくて重たい手にもてないようなバカでかいチーズ!それをササの葉がたわわについたありえないほど大きいササの木の枝で叩いて潰しましょう。さあ、どんな映像がうかびますか??私の名前は、「ササの木で潰したチーズ」、、、ということで、佐々木千鶴覚えていただけましたでしょうか。

弊社の実際のトレーニングの中ではさらに詳しく、名前を覚える公式やコツがあり、それらを学ぶセッションは名物セッションの一つでもあります。

弊社のトレーニングの過去の受講者の方で世界中に拠点がある超有名日系企業の社長の方がいらっしゃいます。その企業は今も弊社のトレーニングを採用しつづけてくださっていらっしゃいます。先日、その企業の方で今弊社のトレーニングを受講されていらっしゃるHさんとワンオンワンのセッションを行いました。Hさんに、「御社の社長は、Hさんのトレーニングの先輩でもありますが、彼がトレーニングの学びを実践されているとお感じになる事ありますか?」とお聴きしたところ、「あります!この12週間のセッションを受ける前から、思っている事でもあったのですが、うちの社長はいつも私たち社員の名前を呼んでくれてすごい方だな。と思っていたのです。」とお話ししてくださいました。

先日、カフェで遅めのランチ中、目の前を外資系のラグジュアリーホテルの総支配人の方が通りかかりました。思わず、私はその方を呼び止めました。そうすると、Hi!Chizu!と、しっかりと名前を覚えて呼んでくださったのでした。お若くして、ラグジュアリーホテルの総支配人になられたこの方のプロフェッショナリズムを目の当たりにし、名前を覚えて使う事は、小さいことのように感じるかもしれませんが、やはり大きいことだと思いました。

ですから皆さん!お名前は当人にとっても最も快い大切な響き言葉であることを肝に銘じましょう。そうすれば、多くを語らずとも、あなたを大切に想っているというメッセージを伝えることができます!