高分配・安定が魅力のインフラファンド 米国からREINA母も参加

REINAの「マネーのとびら」(日経電子版マネーのまなび)

15-02-2023 • 24 mins

日経電子版「マネーのまなび」のPodcastです。アメリカ出身タレントのREINAさんがリスナーと一緒にお金のイロハを学んでいきます。解説は日経マネー発行人の大口克人です。

今回のテーマは「インフラファンド」です。これはREIT(不動産投資信託)の一種で、分配金が高めで安定しているのが魅力ですが、まだ新しい商品ということもあって意外に知られていません。そこで今回は「手軽にできるESG投資」でもあるインフラファンドについて、商品性や課題を学びましょう。

多くの家庭にとって、電気代の高騰は現在最も悩ましい問題です。2月請求分からは国の補助金も出ますが、それだけでは到底足りず、一方で個人が取れる対策は限られているからです。しかし、文句を言っていても始まりません。「電力には電力で」ではないですが、インフラファンドの投資対象は主に太陽光発電設備なので、これに投資して利益を上げ、家計の足しにする手もあるのではないでしょうか。

というのもインフラファンドの分配金利回りは5.73〜6.66%と高く、日経平均株価の採用銘柄の予想配当利回り2.29%、REITの分配金利回り4.12%(全て2月15日終値ベース)と比べても魅力的だからです。また過去の分配金実績も安定していて、例えばいちごグリーンインフラ投資法人の場合、過去6期は3802〜4278円といった水準で、実績が予想を下回ったこともありません。ではなぜこうした安定・高分配が実現できるのか、番組ではその点を掘り下げました。キーワードは「ビジネスモデル」と「導管性要件」です。

一方、インフラファンドにも課題はあり、1つは国の再エネ電力の固定価格買取制度(FIT)が20年という期間限定であることです。FIT終了後はFIPという制度に変わりますが、これにより収益に影響が出ることも予想されます。また現状は再エネの中でも太陽光発電に偏っており、日本の立地条件から言ってこれだけで十分とは考えにくいこともあります。しかし新たな動きもあり、エネクス・インフラ投資法人は上場5銘柄で初の風力発電所を2月13日に取得しました。今後は他社も含め風力・水力・バイオマス発電などにポートフォリオが広がっていけば、投資魅力も増し、再エネ普及にも弾みがつくでしょう。

番組後半の「American Money Life」のコーナーでは特別企画として、アメリカ在住のREINAさんのお母さんにzoomで参加して頂きました。REINAさんのお母さんは不動産販売の仕事に携わっているので、日米の不動産取引の違いや現地の価格動向、日本ではまだ一般的ではない「インスペクション」とは何かなどを、詳しく教えてもらいました。例えば米連邦準備理事会(FRB)の利上げが効いて不動産の購入マインドが下がり、物件価格は少し下がってきているそうです。また「REINAさんはどんな子供だったか」といった小話も、今回ならではのお楽しみと言えそうです。